多系統萎縮症(線条体黒質変性症、オリーブ橋小脳萎縮症及びシャイ・ドレーガー症候群】
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(平成15年6月18日厚生労働省健康局疾病対策室長通知)
 【主要項目】
  
 (1) オリーブ橋小脳萎縮症は、中年以降に発症し、初発・早期症状として小脳性運動失調が前景に現れる。経過とともにパーキンソニズム、   自律神経症状(排尿障害や起立性低血圧など)を呈することが多い。頭部のX線CTやMRIで、小脳、橋(特に底部)の萎縮を認める。
 (2) 線条体黒質変性症は、中年以降に発症し、パーキンソン病様の症状で発症し、振戦よりは筋固縮、無動が目立つ。抗パーキンソン病
   薬に対する反応は不良であるが、数年間にわたって有効な例もある。経過と共に、自律神経症候や運動失調が加わってくる。X線CTや
   MRIで、橋、小脳の萎縮、線条体の萎縮、信号異常(被殻外側のスリット状のT2高信号域)などが診断の補助となる。
 (3) シャイ・ドレーガー症候群は、中年以降に発症し、起立性低血圧を中心に排尿障害、発汗低下等の自律神経症状が前景に出て、これに 
   小脳症状、パーキンソン病様症状等の中枢神経症状が加わって、進行性に経過する神経変性疾患である。

 【参考事項】

 

  これまで、オリーブ橋小脳萎縮症、線条体黒質変性症、シャイ・ドレーガー症候群として分類されてきた疾患が、病理学的には、特徴的な
 オリゴデンドロサイト内嗜銀性封入体が観察されることから、同一の疾患であって、病変分布の濃淡(オリーブ、橋、小脳、線条体、黒質、自律 神経系の変性がさまざまな分布で認められ)によって臨床像が異なってくるととらえられるようになり、多系統萎縮症と総称するようになった。
  臨床的には。小脳性運動失調症、パーキンソニズム、自律神経症状のいずれかを初発症状として発病し、経過と共にそれ以外の症状も明  らかになってくる。進行例では、声門開大障害に伴う特徴的ないびきや睡眠時無呼吸が観察されることが多く、突然死を起こすことがあり注意 
 する必要がある。


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