【特発性拡張型(うっ血型)心筋症
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(平成15年6月18日厚生労働省健康局疾病対策室長通知) 
 【主要項目】
 
 基本病態
   拡張型心筋症は、特発性心筋症※の中で、心筋収縮不全と左室腔内の拡張を特徴とする疾患群であり、多くの場合
  進行性である。
  (1) 自覚症状
      呼吸困難、動機、易疲労感、胸部圧迫感
  (2) 他覚所見
      浮腫、不整脈
  (3) 聴診
      V音、W音、奔馬調律、収縮期雑音(僧帽弁閉鎖不全による雑音)
  (4) 胸部X線
      心陰影の拡大
  (5) 心電図
      ST-T異常、心室性不整脈、QRS幅の延長、左房負荷、左室側高電位、肢誘導低電位、異常Q波、左軸偏位、心 
     房細動
  (6) 心エコー図、左室造影
      左室径・腔拡大と駆出率低下(びまん性の収縮不全)、僧帽弁B-B’step、経僧帽弁血流波形の偽正常化
  (7) 冠動脈造影※※
      びまん性の収縮不全の原因となる冠動脈病変を認めない。
  (8) 心筋シンチ
      欠損像の出現や心筋灌流低下を高頻度に認める。
  (9) MRI
      左室径・腔拡大と駆出率低下(びまん性の収縮不全)を認める。
  (10) 運動耐容能
      最大酸素摂取量及び嫌気性代謝閥値(AT)の低下を認める。
  (11) 心内膜下心筋生検※※
      特異的な組織所見はないが、種々の変成像や高度の繊維化を認める。
  (12)家族歴
      家族歴が認められることがある。
  (注) 遺伝子解析・その他
      ミトコンドリアDNA、心筋β-ミオシン重鎖遺伝子、ジストロフィン遺伝子などの異常によって、拡張型心筋症の病態     を示すことがある。

   【参考事項】
    ※ 特発性心筋症 : 昭和58年「厚生省特定疾患特発性心筋症調査研究班」の定義による。

特発性心筋症とは,原因不明の心筋疾患をいう。 以下の疾患は特定心筋疾患specific heart muscle disease (二次性心筋疾患secondary myocardial disease )として別に扱う。

アルコール性心疾患,産褥心,原発性心内膜線維弾性症,
心筋炎(原因の明らかなもの,不 明のものを含む),
神経・筋疾患に伴う心筋疾患,
結合組織病に伴う心筋疾患,
栄養性心疾患(脚気心など),
代謝性疾患に伴う心筋疾患(Fabry 病,ヘモクロマトーシス,Pompe 病,Hurler 症候群,Hunter 症候群など),
その他(アミロイドーシス,サルコイドーシスなど)

  ※※ 新規申請にあたっては、冠動脈造影は原則として必須である。また、心内膜下心筋生検は、心筋炎や特定 
     心筋疾患との鑑別のため施行されることが望ましい。
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