【主要項目】 基本病態 拡張型心筋症は、特発性心筋症※の中で、心筋収縮不全と左室腔内の拡張を特徴とする疾患群であり、多くの場合 進行性である。 (1) 自覚症状 呼吸困難、動機、易疲労感、胸部圧迫感 (2) 他覚所見 浮腫、不整脈 (3) 聴診 V音、W音、奔馬調律、収縮期雑音(僧帽弁閉鎖不全による雑音) (4) 胸部X線 心陰影の拡大 (5) 心電図 ST-T異常、心室性不整脈、QRS幅の延長、左房負荷、左室側高電位、肢誘導低電位、異常Q波、左軸偏位、心 房細動 (6) 心エコー図、左室造影 左室径・腔拡大と駆出率低下(びまん性の収縮不全)、僧帽弁B-B’step、経僧帽弁血流波形の偽正常化 (7) 冠動脈造影※※ びまん性の収縮不全の原因となる冠動脈病変を認めない。 (8) 心筋シンチ 欠損像の出現や心筋灌流低下を高頻度に認める。 (9) MRI 左室径・腔拡大と駆出率低下(びまん性の収縮不全)を認める。 (10) 運動耐容能 最大酸素摂取量及び嫌気性代謝閥値(AT)の低下を認める。 (11) 心内膜下心筋生検※※ 特異的な組織所見はないが、種々の変成像や高度の繊維化を認める。 (12)家族歴 家族歴が認められることがある。 (注) 遺伝子解析・その他 ミトコンドリアDNA、心筋β-ミオシン重鎖遺伝子、ジストロフィン遺伝子などの異常によって、拡張型心筋症の病態 を示すことがある。 【参考事項】 ※ 特発性心筋症 : 昭和58年「厚生省特定疾患特発性心筋症調査研究班」の定義による。 ※※ 新規申請にあたっては、冠動脈造影は原則として必須である。また、心内膜下心筋生検は、心筋炎や特定 心筋疾患との鑑別のため施行されることが望ましい。 |