【後縦靭帯骨化症(OPLL )
(平成15年6月18日厚生労働省健康局疾病対策課長通知)
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 ◇後縦靭帯骨化症の診断基準

1.自覚症状ならびに理学所見

(1) 四肢・躯幹のしびれ,痛み,知覚障害
(2) 四肢・躯幹の運動障害
(3) 膀胱直腸障害
(4) 脊柱の可動域制限
(5) 四肢の腱反射異常
(6) 四肢の病的反射

2.血液・生化学検査所見

一般に異常を認めない。


3.画像所見
(1) 単純X 線
X 線側面像において,後縦靭帯骨化症では椎体後縁に並行する骨化像を示す。
(2) 断層写真
単純X 線写真により靭帯骨化の有無の判定が困難な場合は,側面断層写真が有用である。
(3) CT
靭帯骨化の脊柱管内の拡がりや横断面での骨化の形態は,CT によりとらえられる。
(4) MRI
靭帯骨化による脊髄の圧迫病態をみるには,MRI が有用である。靭帯骨化は多くは低信号 を呈するが,骨化巣内に高信号域を認める例があり,小骨髄腔を描出したものと考えられる。

4.鑑別診断

後縦靭帯骨化症に類似した症状又は徴候を呈するために鑑別診断上注意を要する疾患として次の ものがある。強直性脊椎炎,変形性脊椎症,強直性脊椎骨増殖症,脊柱管狭窄症,椎間板ヘルニア, 脊柱奇形,脊椎・脊髄腫瘍,運動ニューロン疾患,痙性脊髄麻痺(家族性痙性対麻痺),多発性神 経炎,脊髄炎,末梢神経障害,筋疾患,脊髄小脳変性症,脳血管障害,その他。


5.特定疾患治療研究対象患者の認定基準

下記の(1),(2)の項目を満たすものを認定対象とする。

(1) X 線写真上で,脊柱靭帯骨化(後縦靭帯骨化)を証明し,しかもそれが神経障害の原因とな って,日常生活上支障となる著しい運動機能障害を伴うもの。
(2) 運動機能障害の評価は,日本整形外科学会頸部脊椎症性脊髄症治療成績判定基準の上肢運動 機能と下肢運動機能の評価で認定する。

頸髄症:
  上肢運動機能下肢運動機能のいずれかが2点以下
(ただし,の合計点数が7点でも手術治療を行う場合は認める)
胸髄症あるいは腰髄症:
  下肢運動の評価項目が2点以下
(ただし,3 点でも手術治療を行う場合は認める)
 表: 日本整形外科学会頸部脊椎症性脊髄症治療成績判定基準(抜粋)
                                                                   


    T 上肢運動機能
     0. 箸又はスプーンのいずれを用いても自力では食事をすることができない。
     1. スプーンを用いて自力で食事ができるが、箸ではできない。
     2. 不自由ではあるが、箸を用いて食事ができる。
     3. 箸を用いて日常食事をしているが、ぎこちない。
     4. 正常
       注1  きき手でない側については、ひもむすび、ボタンかけなどを参考とする。
        2  スプーンは、市販品を指し、固定用バンド、特殊なグリップなどを使用しない場合をいう。

    U 下肢運動機能
     0. 歩行できない。
     1. 平地でも杖又は支持を必要とする。
     2. 平地でも杖又は支持を必要としないが、階段ではこれらを要する。
     3. 平地・階段ともに杖又は支持を必要としないが、ぎこちない。
     4. 正常
       注1 平地とは、室内又はよく舗装された平坦な道路を指す。
        2 支持とは、人による介助、手すり、つかまり歩行の支えなどをいう。


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