【ビュルガー病
特定疾患治療研究事業における認定基準
(平成15年6月18日厚生労働省健康局疾病対策課長通知)

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 ◇ビュルガー病の診断基準

1.自覚症状

(1) 四肢の冷感,しびれ感,レイノー現象
(2) 間欠性跛行
(3) 指趾の安静時疼痛
(4) 指趾の潰瘍,壊死(特発性脱疽)
(5) 遊走性静脈炎(皮下静脈の発赤,硬結,疼痛など)

2.理学所見
(1) 四肢,指趾の皮膚温の低下(サーモグラフィーによる皮膚温測定,近赤外線分光計による 皮膚・組織酸素代謝の測定)
(2) 末梢動脈拍動の減弱,消失
(3) 足関節圧の低下(ドプラ血流計にて測定)

3.血液生化学検査所見
ビュルガー病に特徴的な検査所見はない。

4.画像所見(血管造影)
(1) 四肢末梢主幹動脈の多発性分節的閉塞
(2) 二次血栓の延長により慢性閉塞の像を示す
(3) 虫喰い像,石灰沈着などの動脈硬化性変化は認めない
(4) 閉塞は途絶状,先細り状閉塞となる
(5) 側副血行路として,ブリッジ状あるいはコイル状側副血行路がみられる

5.鑑別診断
(1) 閉塞性動脈硬化症
(2) 外傷性動脈血栓症
(3) 膝窩動脈補掟症候群
(4) 膝窩動脈外膜嚢腫
(5) SLE の閉塞性血管病変
(6) 強皮症の閉塞性血管病変
(7) 血管ベーチェット

〔診断の判定〕
(1) 喫煙歴を有し,上記の自覚症状・理学所見・画像所見を認める。
(2) 動脈硬化症や糖尿病の合併は原則として認めない。
(3) 女性例,非喫煙者,50 歳代以上の症例では,鑑別診断をより厳密に行う。
(4) 上記の鑑別診断で該当疾患を否定する。

以上の項目を満たす場合,ビュルガー病と判断する。確定診断には血管造影所見が重要である。

表 : ビュルガー病の重症度分類

 1度  患肢皮膚温の低下、しびれ、冷汗、皮膚色調変化(蒼白、虚血性紅潮など)を呈す
    る患者であるが、禁煙も含む日常のケア、又は薬物療法などで社会生活・日常生活    に支障のないもの。

 2度 上記の症状と同時に、間歇性は行(主として足底筋群、足部、下腿筋)を有する患者    で、薬物療法などで社会生活・日常生活上の障害が許容範囲内にあるもの。

 3度 指址の色調変化(蒼白、チアノーゼ)と限局性の小潰瘍や壊死又は3度以上の間歇   性は行を伴う患者。通常の保存療法のみでは、社会生活に許容範囲を超える支障が   あり、外科療法の相対的適応となる。

4度 指址の潰瘍形成により疼痛(安静時疼痛)が強く、社会生活・日常生活に著しく支障を   きたす。薬物療法は相対的適応となる。したがって入院加療を要することもある。

5度 激しい安静時疼痛とともに、壊死、潰瘍が憎悪し、入院加療にて強力な内科的、外科   的治療を必要とするもの。(入院加療:点滴、鎮痛、包帯交換、外科的処置など)